訪問看護事業の「選択と集中」を考える

ケアーズの中村です。

本日は、訪問看護ステーション事業の戦略について、都内のステーションの事例を元に、ご一緒に考えてみたいと思います。

訪問看護事業と企業経営における“戦略の定義”

まずは、経営者の皆様なら既にご存じのことと思いますが、「企業経営における“戦略の定義”」を、確認させて頂きます。

企業経営での戦略とは、「企業が環境変化に対応しながら、目標を達成するための打ち手」 と言えます。

また、戦略を考える場合、市場などの外部要因と、自社が保有する人・モノ・金・情報といった経営資源の内部要因を考慮することが一般的です。

本日のこのブログでも、訪問看護ステーションが限られた資源をどの活動に重点的に投下し、成果を上げたのか、いわゆる「選択と集中」の戦略についてご紹介いたします。

劣勢と言える外部環境を跳ね返えした訪問看護ステーションの実例

都内にある某ステーションの開業場所は、地元企業としての地の利が特に得られるわけではない場所にありました。

それのみならず、地域の医師会が運営する訪問看護ステーションが目と鼻の先にあり、さらには、近隣に既に名の知れている民間の訪問看護ステーションまであって、知名度においてかなり劣勢と言える外部環境でした。

当然、開業準備にあたったスタッフは不安を感じましたが、自社ステーションがどうすれば持続的成長を成し遂げられるのか、開業に向けてひたすら知恵を絞りました。

そしてスタッフは、他の訪問看護ステーションとの差別化や、特徴のあるステーション作りを目指して、改めて開業場所での利用者見込みや同業他社のマーケット調査をする中で、「男性スタッフ中心の訪問看護ステーション作り」を思いつきました。

これは、同一地域内の求人応募者に男性看護師がいたことがきっかけでした。

ご利用者様の中には、体格の良い方もいらっしゃり、男性ならではの力が必要とされるシーンも多く、ニーズは少なくないそうです。

男性看護師がニーズを掴み、管理部門スタッフによる地道なケアマネ事務所訪問など認知活動が功を奏したこともあって、開業後5ヶ月でご利用者様数も約30名と、当初の劣勢を見事に跳ね返えされました。

現在、6名いる看護師スタッフのうち、男性看護師は3
名と半数を占めています。

訪問看護事業における環境に合った「選択と集中」の重要性とは

上記の事例からは、たとえ恵まれた事業環境になくとも、
他社との差別化を真剣に考えることで成功を引き寄せることが不可能でないことがおわかり頂けると思います。

単なる目新しさや物珍しさではなく、提供するサービスの質が満足できるものに高まることで、周囲から高い評価を得られ、その後は自然と引き合いが発生することを示す、好事例と言えるでしょう。

弊社の「訪問看護ステーション開業支援」は、7月にはいよいよ、740箇所を超える拠点が開業を迎えました。

その中で、サポート担当者は、それぞれの開業場所による事業環境の違いを肌で感じ、その違いを考えながら、サポートを提供しております。

皆様の取り組みにおいても、事業環境の違いを意識しながら、環境に合った戦略を考えることが重要です。

限られた経営資源をどこに重点的に振り分け、どの分野を攻めるのか、環境に合った「選択と集中」の重要性を意識して頂けたら幸いです。