訪問看護も“経済社会”の中にあります

ケアーズの中村です。

看護師の皆様、療法士の皆様、「BSとPL」は、ご存知でしょうか?
ここで言いたい「BSとPL」は、血糖値(blood sugar concentration)や、複合感冒薬のPLではありません。

経営者の皆様や、事務担当の皆様はご存じのことと思いますが、「貸借対照表(B/S、Balance Sheet)」と、「損益計算書(P/L、Profit & Loss Statement)」のことです。

このように今回は、看護師の皆様や、療法士の皆様にも、ほんの少し経済社会のルールを知ってほしいというお話をいたします。

それぞれの役割に限らず、ステーションのスタッフ全員がちょっとした経済社会のルールを知ることで、事業の進め方、考え方が変わり、事業成長の一歩を踏み出すことができます。

ぜひ、今回のブログは、看護師様、療法士様を含むステーションのスタッフ全員で共有して頂き、経済社会について考えて頂きたいと思います。

経済社会のルールの“基本”とは

ではまず、経済社会のルールの“基本”とは何でしょうか?
それは、先程から挙げている「BSとPL」、そして、「需要と供給」の関係です。

最初は「需要と供給」の関係から考えてみましょう。
「需要」とは、モノであれば「買いたい」、サービスであれば「使いたい」といった欲望のことです。

一方、「供給」とは、モノやサービスを「提供」する経済活動です。

訪問看護はサービスなので、利用者、ケアマネ、病院などが「使いたい」と感じているかどうか、そして、その需要に対して満足を与えられる質・量が「提供」できているかどうかを、分析することが重要です。

どちらか片方だけに一生懸命になってしまい、「需要と供給」がアンバランスになってしまうと、事業はうまくいきません。

具体的に訪問看護の「需要と供給」を分析するには

具体的に訪問看護の「需要と供給」を分析するには、下記のように活動をチェックしてみることをおすすめします。

【需要】

 <ケアマネ・病院>
・使いたい、相談したいと言われているか?

 <周辺住民>
・訪問看護を知っているか?使い方がわかるか?
・使いたいという希望があるか?

【供給】

 <スタッフ>
・サービスを提供する十分なスタッフ数がいるか?
・サービスを提供する十分な経験(質)があるか?
・サービスを提供するやる気(質)があるか?

こうしたチェックについて、できるだけ早めに、すべての項目がYesと答えられるように、全員でがんばりましょう。

開業当初はどうしても訪問看護そのものの認知度が低いため、「需要と供給」の両方ではなく、需要を喚起するための営業活動に重点を置く展開となるでしょう。

訪問看護事業の「BSとPL」について

次に「BSとPL」について考えましょう。

冒頭でも述べた通り、「BS」は「貸借対照表」、「PL」は「損益計算書」のことです。
「BS」からわかるものは、ある時点での資産、負債、資本です。

家庭に置き換えるとわかりやすいかもしれません。
資産は土地や家、家具、家電、自家用車などの持ち物、負債は住宅ローンやマイカーローンなど、資本は預貯金などの現金です。

もし、手元に現金が無くても、信用があればローンを組んで家や自家用車といった高額なものも購入できます。
しかし、無理なローンが良くないことは、誰にでもわかるように、「BS」の資産、負債、資本は、バランスが大事です。

一方「PL」は、ある期間の活動の結果を、黒字、赤字として示すものです。 ここには、売上、給与、事務所維持費など全てのお金のが流れが記されます。

家計簿のようなものですね。

この「BS」と「PL」をそれぞれ、また同時に見比べて、事業所の経済を考えます。

例えば、1ヶ月の売上(給与)を経費(支出)が上回っていれば、「PL」上、その月は赤字です。
しかし、資本や資産、例えば貯金がたくさんある場合は、あまり不安に感じない人が多いと思います。

逆にその月が黒字であっても、借金をたくさん背負っていた場合は、不安だと思います。

では、貯金も借金もたくさんある場合は不安でしょうか?
借金はほとんどなくても、収入が非常に少ない場合は不安でしょうか?

訪問看護ステーションも経済社会の中にあるため、こうしたことを無視しては運営できません。

今、事務所にはいくらお金があるのか?
借金はいくらあるのか?
毎月の支出はどれくらいなのか?

そして、どれくらいの売上があれば、安心していられるのか?

「BSとPL」を見ながらお金を計算し、そこから計画を立てて業務を行うことで、事業がスムーズに動くようになります。

最初は不慣れで苦手な分野かもしれませんが、これを期に、看護師様も療法士様も、技術だけでなく、ぜひ経済社会のルールにも興味を持って、日々の業務の計画を立ててみて下さい。