ケアーズの青井です。

本日は地元・北九州市にて訪問看護サービスを立ち上げられた、難波夏文様についてご紹介します。

東京の大学を卒業後、東京で保険代理店を営まれていた難波様。

保健代理店経営は非常に順調だった最中、ご病気のお父様のために地元・北九州へとUターンし、新たに保険代理店を立ち上げられました。

訪問看護師による在宅医療を受けていたお父様を自宅で看取り、以来強く在宅医療、訪問看護の必要性を感じられ、事業運営へと踏み出されたとのことです。

今回は、スタートアップ研修で来社された難波社長様に、さまざまな介護事業の中から訪問看護事業を選択するに至った経緯、そしてケアーズを選んだきっかけなどについて、お話しいただきます。

青井:まずご本業について教えてください。


難波様:北九州市で保険代理店をしております。
東京の大学を卒業し研修生を経て代理店を開いて、14~15年経ちました。生命保険・損害保険両方とも扱っております。仕事としては順調にやらせていただいています。


お客様の生活全体、ライフバランスを見て設計・提案してらっしゃる、コンサル的な要素がおありということですね。


そうですね。弊社は基本的にパンフレット営業はせず、お客様に合わせて、生命保険も損害保険もオリジナルのプランをつくるのがひとつの特徴です。また法人のお客様と個人のお客様へのサービス、両方とも扱っているのは強みかもしれません。


最初は「訪問看護」というのが、何の仕事なのか全然分からなかった

訪問看護事業にご興味をもったきっかけはなんでしょうか?


最初に訪問看護を知ったきっかけはネットサーフしていたとき、たまたまインキュベクスのHPを見つけたことでした。

最初は「訪問看護」というのが、何の仕事なのか全然分からなくて。

それでいろいろ調べているうちに、今日本で問題になっている老老介護の問題などを知りました。でもそのときは、全く自分には関係ないと思っていたんです。

ところが父が癌になり、膝の悪い母一人では父の面倒を見きれなくなって、海外で勤務していた姉が帰国せざるを得なくなりました。いつしか他人事が自分ごとに変わっていきました。

父の病気で初めて知ったのですが、「治療」が無いと入院し続けられないんですね。そうなるともう、入院できない患者は在宅で看るか、ホスピス等に入るしかない。
父は在宅でしたので訪問看護を利用するようになり、どういうお仕事なのか具体的に知りました。そのことは大きなきっかけになったと思います。

また、住んでいる北九州市が非常に医療・福祉関連に力を入れています。僕は大学院にも今通っているのですが、医療・福祉科目が積極的に勉強できるようになっているんです。

そういうことが重なり、徐々に自分の中でひとつの形になってきたので、やれるかどうかはわからないけれど、一度門を叩いてみようということでインキュベクスの説明を聞きに来たのがきっかけですね。


ありがとうございます。社会情勢やご家庭のご事情、お住まいの北九州市の条件などもあったということですね。
大学院では何をご専攻されておられるのでしょうか。


大学院はマネジメント研究科専攻です。医療経営、医療経済等に力を入れている大学なので、そういったこともよく学べています。

今考えてみると、結果的にこうなったというか……。父の最初の癌になったその頃、東京の保険代理店は順調で事業としてもかなり完成していたのですが、ちょうど目標としていたボーダーを超えて目標を達成できたのもあり、これ以上仕事を続けると実家に戻るタイミングをなくすと思い、代理店をたたんで北九州にUターンしました。36歳の3月です。

その後再び北九州市で保険代理店を開きました。しかし、さらに自分ごとになってからは、僕が自分の仕事をしながら、家族と両親の面倒を見るのはとても無理だなと思ったんです。何か解決策を持たなければならないと考えたことも訪問看護をやろうと思ったひとつのきっかけですね。


他の介護事業の選択肢もあったかもしれないけれど、「訪問看護」をご選択されたのは、ご両親のことがやはり理由としてあったということですね。


父の件はすでに起こっていたことなので仕方ないのですが、次に母の番になったときに、父のときと同じ状況になったのでは、家庭が崩壊してしまうと思いました。最初からクリアできるならそうしたいと。母の面倒を見るために、ということも、事業を始めるきっかけになったかもしれません。


ケアーズのスタイルでやるのも間違いではない、時間やノウハウは買ったほうがいいと思った

訪問看護の開業や運営を全面的にバックアップしているところはあまりあるわけではないのですが、いろいろなコンサルがある中で、ケアーズを選んでいただいた理由は何でしょうか。


まず、北九州市にはこの分野のフランチャイズビジネス的なコンサルティング事業所はなく、ネットで調べても東京首都圏にしかなかった。説明会会場も大阪や東京だったんです。訪問看護をやりたくてもやるチャンスはほとんど無いに等しかったんですね。

ですから最初は、全部自分でやってしまおうと考えたこともあります。

「開業のために看護師が3人必要なら、自分も看護師資格を取ろう」と考えて、日本福祉大の受験要綱も取り寄せました(笑)。

でも結果的には、「時間」と、僕に足りない「ノウハウ」を買おうと。

僕自身の元々の考え方として、仕事は「分業体制」を望んでいます。

他の方にお話をうかがうと、自分で立ち上げて自分で人選もして営業もして、というケースも多いということだったのですが、経営に専念するためにはどちらがいいのか。現在の自社保険代理店をモデルに考えると結果、ケアーズのスタイルでやるのも間違いではないという結論に至りました。時間やノウハウは買ったほうがいいと思ったのです。


事業開設と運営のためにいろいろ調べて、ツール作って…となると、物凄い時間と手間がかかりますからね(笑)


まず、無理ですね(笑)


訪問看護があること、利用することで看取りへの心の準備ができる

これからどういう訪問看護ステーションを目指したいとお考えですか?


僕は看護ができません。看護ができない僕ができることは、2つあると思っています。

ひとつは、僕は元々利用者側にいた人間ですから、利用者の立場に立って考えること。

僕は父を家で看取りましたが、その後色々な方にお話をうかがいましたら、「看取れなかったこと」に後悔が残っている方が実はかなり多いんですよね。

訪問看護があること、利用することで、だんだんと身近な人が弱っていく過程も含めて、利用者は看取りへの心の準備ができると思います。

それは訪問看護の非常に大きな意義のひとつだと思っています。患者さんを看取るご家族には精神的にも肉体的にも、フォローが絶対に必要だと思うので、そのためのお手伝いができるステーションにしたいですね。

僕は経営に専念して、看護師さんが自分の看護観やキャリアビジョンを実現できてそのうえで看護に専念できるステーションを目指したい

もうひとつ、今回のスタイルを選んだいちばんの理由、分業ができること。

「なんのために訪問看護ステーションで働くんですか」と看護師さんにもし尋ねたとしたら、おそらくほとんどの方が「めいっぱい看護をしたいから」と答えられると思うのです。

実際に僕の父がお世話になっていた訪問看護師さんが「めいっぱい看護ができるから、今のところで働いています」と仰っておられました。

ですから、それをさせてあげられる環境づくりをしたいな、と。

僕は経営に専念して、看護師さんが自分の看護観やキャリアビジョンを実現できてそのうえで看護に専念できる、そういうステーションを目指したいです。


看護以外のことは社長や看護職以外のスタッフがやる、場合によってはIT化するということですね。
ほかに目指したいこと、規模感などについてはお考えですか?


北九州市で一番を目指すなどということは、考えていないです。

ただ、将来的には老人ホームもやりたいと考えています。訪問看護ステーションと老人ホームのあるエリアを何か所か作れればいいなと。

今までは保険の仕事ばかりでしたが、これからは福祉の方面に何らかの協力ができるように、北九州市の福祉事業に多少なり協力できるようにしたいと思っています。

まずは地域密着で、北九州市でやっていきたいです。事業を大きくするのがよいことかはわからないので。他の地域でニーズがあるなら考えたいですが、今はまだ拡大は考えていません。


地域で愛されるようなステーションにということですね。


はい。あとは母に将来入ってもらったとき文句を言わないような(笑)、母に納得してもらえるような老人ホームがつくれたら、この事業を選んだ甲斐はあったかなと。


最後に、将来のスタッフさん(求職者)に向けてのメッセージをお願いします。


看護師さんとして「看護」を頑張ってみたい方、ぜひ来ていただきたいです。

僕は自分の保険代理店の経験から、お客様と一緒に成長していくことに意味があると思っているし、成長したいと思っています。

だからこれから、今勤めている病院から転職してくる看護師の方、スタッフ、そして経営する僕、ステーションそのもの、利用者様も含めて、関わる方全員で、みんなで一緒に成長してきたいと思っているので、ご協力いただければと思います。


本日はありがとうございました。